
インターネットは知りたいことを素早く調べられたり、遠く離れた人と連絡がとれたり、時間を気にせず買い物できたりと、今や私達の生活に欠かせません。
とても便利なインターネットですが、利用者の中にはデマ(事実に反すること)情報を流したり、マルウェア(コンピュータウイルスなど)拡散、詐欺など、悪意ある活動をする者も存在します。
インターネットの利用にはリスクもあることを念頭に置かなければなりません。
インターネット被害を受けないために、しっかり対策をしましょう。
今回は「コンピュータウイルス」について取り上げます。
コンピュータウイルスとは
コンピュータウイルスとは、パソコンに被害をもたらすプログラムの一種です。
自身を勝手に他のプログラムファイルにコピーすることで増殖し、予期しない動作を起こすことを目的としています。
コンピュータウイルスに感染すると、パソコン内の重要なファイルやデータを盗まれたり、破壊される可能性があります。感染したことにに気付かずパソコンを使用し続けると、知らないうちに他のパソコンにコンピュータウイルスに拡散させる恐れもあるのです。
感染経路は年々巧妙になってきており、ウイルスが添付されたメールや、Webサイトからのファイルダウンロードより感染することが多かったのですが、近年ではWebサイトを閲覧しただけで感染することもあります。
コンピュータウイルスの種類
コンピュータウイルスは日々進化を遂げています。近年ではコンピュータウイルス同士を合わせたものもあり、種別に分けることが難しくなっています。
今回はその中でも代表的な「マクロ型ウイルス」「トロイの木馬」「ワーム」について、その感染経路や危険性をご説明します。
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マクロ型ウイルス【Macro Virus】
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マイクロソフト社のWordやExcelなどのデータファイルのマクロ機能を利用して感染するもので、機種やOSに依存しないで感染することからマルチプラットホーム型ウイルスと呼ばれることもあります。
感染経路
WordやExcelを開いた時に感染します。電子メールを介した企業間、企業内での文書・データのやりとりで、これを通じて被害が拡大することが多いとのことです。当該のファイルを特定のアプリケーションで実行しない限りは感染しないのですが、同一のマクロが再現できる環境であれば、OSの種類にかかわらず感染の危険があります。
特徴
ワープロ・表計算・データベースソフトのようにマクロ機能(作業を簡略化させるためのプログラム)を悪用し、自己増殖や破壊行為を行います。
被害
ファイルの削除やアプリケーションの設定自体を変更します。編集途中での作業状態を保存できなくなったり、自己の複製をメールで大量に送り付けるなど、深刻な実被害が出ることもあります。
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トロイの木馬【Trojan Horse】
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トロイの木馬は自己増殖機能がないことからコンピュータウイルスとは区別されますが、ほとんどが有害なため一般的にはウイルスとして認知されています。
感染経路
電子メールの添付ファイルや、Webからのダウンロードのする時、ブラウザのセキュリティホールを悪用して、自動的にトロイの木馬もダウンロードされてしまう場合があります。
特徴
ユーザーにとって便利なソフトや面白いゲームのように見せかけ、実行するように仕向けます。
被害
毎年いくつかの新種と膨大な数の種類が作り出されています。
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【バックドア型】
ユーザーが知らない間にインストール、実行される遠隔操作のためのプログラムです。勝手にプログラムをインストール、実行されたりします。 |
【パスワード窃盗型】
ユーザーのパソコン上のあらゆる種類のパスワード、IPアドレス、ユーザーの詳細な情報などを収集し、電子メールなどで攻撃者へ送信します。 |
【クラッカー型】
ブラウザの本来管理者権限でしか変えることのできない設定を改変し、ユーザーのパソコンが起動、もしくはインターネットに接続した瞬間に、常時攻撃者が指定した特定のWebサイトへ接続させます。 |
【ダウンローダ型】
起動する攻撃者が意図した特定のウェブサイトへ接続し、悪意あるプログラムのダウンロードをはじめます。ダウンロードに成功すると、次に悪意あるプログラムを勝手に実行し、またOSの起動時に自動的に起動するように仕向けます。 |
【ドロッパー型】
元から内包された悪意あるプログラムをユーザーの知らないうちにインストール、実行するために使用されます。FTP情報を盗まれ、Webサイトにトロイの木馬を埋め込む「改ざん」やそのトロイの木馬によってコンピューターが異常動作を引き起こすなどの被害もあります。 |
【プロキシ型】
実行されるとユーザーのルータやDNSの設定を無許可で改変し、ユーザーのパソコン上にプロキシサーバを構築します。攻撃者はユーザーのIPアドレスを利用をハイテク犯罪に乱用するため、ユーザーは知らないうちにハイテク犯罪の加害者となってしまうケースもあるのです。 |
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ワーム【worm】
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破壊活動や別のコンピュータへの侵入などを行うウイルスです。主となるファイルを必要としない点でコンピュータウイルスとは区別されますが、ネットワークを介して他のコンピュータに伝染していく点では共通しており、コンピュータウイルスと。
感染経路
ほとんどが添付電子メールを介して広がるとのことです。他にもUSB、CD-ROMや電子メール、Web サイトなどを介して増殖します。
特徴
一般的なウィルスとは異なり、自身のコピーを複製し、その複製がさらに複製することを繰り返し増殖します。
被害
自己のコピーを繰り返し作成し、システムリソース(ハードディスク容量)や帯域幅を使い尽くすなど破壊的な影響を及ぼします。
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コンピュータウイルス予防策
コンピュータウイルスによって大事になる前に、しっかり予防して安心・安全にインターネットを楽しみましょう。

1)Windows Updateを自動更新にする
Windows Updateとはマイクロソフト社から無料提供されている、Windowsを最新の状態に更新する機能のことです。主にWindowsの脆弱性(セキュリティ上の問題)を修正するための更新プログラムやその他の更新プログラム、追加機能が提供されています。 定期的に重要な修正がないかチェックしてください。また素早く対処できるように、設定を自動更新サービスや自動的に実行されるようにすることをおすすめします。
2)ファイアーウォールを常に有効にする
「コントロールパネル」→「ファイアーウォール」で設定をご確認ください。使っているパソコンが Windows 7、Windows Vista、Windows XP SP2 以降なら、Windows ファイアウォールが標準搭載されて有効になっています。
3)ブラウザを最新版にする
Internet Explorer、Google Chrome、Firefox、Safariなどにはフィッシング詐欺やマルウェアが埋め込まれた攻撃サイトとして、報告されているサイトを開いてしまった場合に警告を表示する機能や、閲覧したページに脆弱性があるかを検知する機能を備えたものがあります。これらの機能が備わっている、最新版のWebブラウザを利用しましょう。
4)ソフトウェアを最新版にする
ウイルス対策ソフトはもちろん、Adobe社のReaderやFlash Player、Oracle社のJAVAなどのソフトウェアが入っている場合は必ず最新版にしてください。コンピュータ上で動くOSやソフトウェアは、セキュリティホール(脆弱性)が含まれている可能性が常に存在します。多くのウイルスは、修正プログラムが提供されている脆弱性を悪用しており、既存の修正プログラムを全て適用するだけでも、感染の危険性は低減します。
※注意※ Windows XP・Windows Vistaなど、メーカーサポートが切れたOSを使用していませんか?
Windows Updataなどのサポートが切れたOSの使用は、脆弱性が高く、使用し続けるのは危険です。まだ使用している方は、速やかにOS最新バージョンアップや、移行することをおすすめします。
※OS最新バージョンアップの詳細は下記ページからご確認いただけます。


※注意※ 万が一に備え、定期的なバックアップをしましょう
残念ながら完璧なセキュリティ対策というものは存在しません。万が一、ウイルスの駆除ができずリカバリーディスクで初期化せざるを得なくなってしまうと直前まで使用していた大切なデータや電子メールも消えてしまいますので、重要なデータは定期的にバックアップをしておきましょう。
※注意※ 日頃からの心がけも大切です!
ウイルスにかからないようにするためには、知らないサイトにアクセスしたり、心当たりのないメールを開封したり、ソフトウェアをダウンロードしないことです。
※上記作業をお客様ご自身で行なった場合に起こった不具合、故障等に関しましては、当社では責任を負いかねます。
コンピュータウイルス感染時の症状
最近、パソコンが不調ではありませんか?
もしかしたらその原因はコンピュータウイルスによるものかもしれません。
下記項目に1つでも当てはまるようでしたら、コンピュータウイルスにかかっている可能性が高いので、早急に対策しましょう。
1)パソコンやアプリケーションが正常に起動しない
・パソコンが突然シャットダウンされる、または再起動する
・開いているプログラムが突然閉じてしまう
・アプリケーションが起動できない
・見覚えのないメッセージやアダルト広告などが突然デスクトップに表示される
2)動作速度が突然遅くなる
※動作速度が遅くなる原因はウイルスだけとは限りません。ハードディスクやRAMの容量不足、スパイウェアが原因の場合もあります。
3)データが消えた、または別の場所に移動している
パソコン内のデータがいつの間にか消えていたり別の場所に移っている場合、データを配布された可能性があります。
4)送信した覚えのないファイルが添付されたメールがある
自分のメールアドレスが利用され、知らないうちに他者にウイルスメールを送るなどで被害を拡散させてしまう事例があります。自分の名前やメールアドレスが利用され、ウイルスメールを知らないうちに他者へ送り、被害を拡散させてしまう事例もあります。
コンピュータウイルスに感染していることに気づいたら
万が一ウイルスに感染してしまった場合は、速やかに下記行動を行ってください。
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1)LANケーブルを外す(無線LANの場合は無線LAN接続を切断する)
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インターネットや家庭内LANなどのネットワークにつながっている場合、ネットワーク上のコンピュータに感染が広がってしまいます。ネットワークから遮断してください。
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2) ウイルス対策ソフトでチェック&駆除
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ウイルス対策ソフトを使ってウイルスチェックをします。ウイルスが出てきたならば、ウイルスの種類と駆除方法を確認し、駆除を行ってください。
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「ウイルス駆除、自分で出来るだろうか…」
「本当に完全消去できているのだろうか…」
少しでも不安がある方は、インバースネットにお任せください!ウイルス・スパイウェアの駆除サービスも行っております。
※詳細は下記ページからご確認いただけます。
